ファッション業界などで活躍する方をゲストにお迎えし、永遠の定番”デニム”と、愛してやまない”マスターピース”にまつわるエピソードや旬なコーディネートのティップを紐解いていく連載コラム。今回登場いただくのは、ファッション業界で確かな感性を持つエディタ―・ライターの松井陽子氏。ライフスタイルにもリンクする、愛してやまないマスターピースについて語っていただきました。
エルメスのカレをヘアアクセサリーとして愛用しています。モノトーンのカレは、サイズはバンダナサイズの55cm。夫に染め直してもらった藍色のカレは、さらに小さくて45cm。
私にとってはキャップと同じ。後ろでキュッと結ぶだけで、アクセントになって全身のバランスが整いますし、柄とシルクのツヤが顔まわりをパッと華やがせてくれるので、着こなしがなんとなく物足りない時は、いつもこれ。
薄着の季節のデニムのコーディネートって、どうしてもシンプルでさっぱりしがち。ひと癖ある小物が加わるくらいでちょうどいいと思っているんです。家が海に近いこともあって、特にこれからの季節は、足元もビーチサンダルになったりとどんどんラフに。バランスを取るためにも、小物づかいはインパクトがある方がいいかなって思っています。何より、そのほうが楽しい!
デニムの日に欠かせないのがネイル。気分によって色を変えたいので、赤でもお気に入りが何色かあったり、ヌーディなベージュもその時々のお気に入りを2、3色、常に揃えています。
メイクもほとんどしないので、赤いネイルはリップの感覚に近いのかもしれません。ヌーディベージュも、指先に光沢感があるだけで艶っぽく、フェミニンな気分にしてくれるんです。
そして、香り。通り過ぎた後にかすかに香るくらいがよく、前に出すぎない香りをいつも探しています。
デニムの日こそ、女っぽさをどこかに感じさせるように。自然とそんな気分になるようです。なぜって、素材もマットですし、デニムってそもそもがメンズアイテムだから。普段以上に女性らしさを足してもトゥマッチになることがないんですよね。
デニムは大好きですが、暑い夏は小休止。・・・でした。でも、これは違う!軽くて、薄くて、通気性が良くて、とにかく心地がよくて。体も喜んでいます(笑)。
ミッドライズというのもバランスが変わって新鮮ですね。ストンと落ちるストレートシルエットで、デニムが履き慣れているような雰囲気に。脚も真っ直ぐに見えて、とてもきれいですよね。ウエストのサイドがゴム仕様になっているのも、リラクシーな着こなしにひと役。夏をぐっと快適にしてくれるスペシャルなデニムですね!
松井 陽子(まつい ようこ)
エディタ―・ライター
湘南・鵠沼海岸在住。女性誌、カタログなどを中心に活動するエディター&ライター。波と時間があればサーフィン、ゴルフ熱も再燃中。時々麻雀も。家族は藍染師の夫と、20代の子どもが2人、中学1年生の息子、猫2匹。
軽やかな着こなしの中に、女性らしさと遊び心が光る素敵なお話をありがとうございました。
日常に寄り添う“マスターピース”の選び方、とても参考になりました。
デニムへの愛情が伝わるエピソードに、スタッフ一同うっとりです。